こんにちは！

パーソナルジムBEYOND新百合ヶ丘店　清水です☀️

12月はトレーニングに必須な「胸椎伸展」を正しく行うため

の内容を4週に分けて記載しようと思います！

すべての知識を取り入れて「胸椎伸展」をマスターしましょう✨

先週の「菱形筋編」はマスターできましたでしょうか？

第3回目の記事は「小胸筋」の影響についてです。

▼この記事の投稿者

清水　大樹（しみず　だいき）

BEYOND新百合ヶ丘店　トレーナー

趣味：筋トレ、サッカー、カフェ巡り

AWARD：2023 BEST BODY JAPAN 関東大会ファイナリスト

2023 BEST BODY JAPAN 東日本大会ファイナリスト

2023 BEST BODY JAPAN 埼玉大会 5位

皆さんは「胸椎伸展」を正しく行い

トレーニングに活かせていますでしょうか？

そもそも、「胸椎伸展」とは？

という方も多いのではないでしょうか。

まずは、胸椎伸展がどのような動作なのか説明していきます。

胸椎伸展とは

胸椎（胸部脊椎）は12個の椎骨から構成され、

脊柱全体の中間部分を担います。

胸椎は正常な解剖学的な構造上、

わずかな後弯（胸椎後弯）を形成しています。

胸椎伸展は、この後弯が減少し脊柱が直線に近づくか、

さらには逆に前弯する動きです。

この動きは、以下のような筋群や構造が関与しています。

・脊柱起立筋群（脊柱を伸展する主要な筋群）

・多裂筋（深層に位置し、局所的な安定性を提供）

・横突棘筋群（姿勢調整や微細な運動を担う）

・胸郭（肋骨や胸骨が関与し、胸椎と連動する）

胸椎伸展は、姿勢を良く保つために重要な運動であり、

特にデスクワークや長時間の座位で生じる

「猫背」や「巻き肩」を改善するための

アプローチとして注目されています。

小胸筋の解剖学的特徴と機能

小胸筋は、胸郭の前面に位置し、

肩甲骨を安定させる重要な筋肉です。

その解剖学的特徴と主な機能を以下に示します。

・起始：第3～第5肋骨の前面

・停止：肩甲骨の烏口突起

・神経支配：内側胸筋神経（C8, T1）

・主な働き：肩甲骨の下制（下方への引き下げ）

　　　　　　肩甲骨の前傾（烏口突起を前方に引き出す）

　　　　　　肩甲骨の内旋（下方回旋を補助）

小胸筋は、上肢の動きを安定させるだけでなく、

胸郭の動きにも関与します。

また、不良姿勢（猫背や肩甲骨前傾）やストレス状態では、

小胸筋が短縮しやすくなり、

胸郭や肩甲骨の可動性を妨げることがあります。

胸椎伸展と小胸筋の相互作用

1.姿勢改善における相互作用

胸椎伸展は肩甲骨の正しい位置を維持するために不可欠です。

胸椎が伸展すると肩甲骨は外旋（上方回旋）され、

小胸筋の適切な長さが保たれます。

一方、胸椎が屈曲した場合、肩甲骨が前方に引き出され、

小胸筋が短縮することで、

肩甲骨の不正配列や胸郭の運動制限が生じます。

2.肩甲骨の運動と筋の役割

小胸筋は肩甲骨の前傾を促進するため、

胸椎の動きにも影響を与えます。

胸椎が伸展している場合、小胸筋は適切な張力を維持し、

肩甲骨の安定性に寄与します。

しかし、胸椎の屈曲が進むと、

小胸筋が過剰に収縮し、胸郭の動きを制限します。

3.呼吸との連動

小胸筋は副呼吸筋としても機能し、

呼吸運動において胸郭を引き上げる役割を果たします。

胸椎伸展が制限されていると胸郭の拡張が妨げられ、

小胸筋に余分な負担がかかることがあります。

このような状態では、呼吸の効率が低下し、

慢性的な筋緊張が生じる可能性があります。

胸椎伸展が小胸筋に及ぼす具体的な影響

1.筋緊張の調整

胸椎伸展が適切に行われると、

小胸筋の緊張が自然に緩和されます。

不良姿勢や胸椎の可動域制限によって短縮した小胸筋は、

胸椎伸展を妨げる要因となるため、

適切なアプローチが必要です。

2.肩甲骨と胸郭の可動性向上

胸椎伸展に伴い、肩甲骨が自然な外旋（上方回旋）を行うと、

小胸筋が適度にストレッチされ、柔軟性が向上します。

この動きにより、肩甲骨と胸郭の運動連鎖が円滑になり、

小胸筋が正常な範囲内で機能します。

3.リハビリテーションでの応用

胸椎伸展を促進するリハビリテーションは、

小胸筋の過緊張や短縮を解消する効果があります。

これには胸郭モビリゼーションや

フォームローラーを用いたストレッチ、

肩甲骨のモビリティ向上エクササイズが含まれます。

胸椎伸展と小胸筋の関係を考慮した健康管理

胸椎伸展と小胸筋の健康管理は、

日常生活やスポーツパフォーマンスの向上に直結します。

以下は具体的な注意点とメリットです。

・姿勢の改善

胸椎伸展を取り入れることで、

小胸筋が短縮した状態を緩和し、肩甲骨の位置が整います。

・呼吸の効率化

胸椎の可動性が向上すると、

胸郭がより自由に動くため、小胸筋への負担が軽減されます。

・肩こりや背中の痛みの軽減

小胸筋の緊張を緩和することで、

肩や背中の痛みが軽減される可能性があります。

・スポーツパフォーマンスの向上

胸椎伸展と小胸筋の連動が向上すると、

肩甲骨の動きが改善され、上肢の運動効率が向上します。

まとめ

胸椎伸展と小胸筋は、

姿勢や肩甲骨の運動において重要な関係を持っています。

胸椎伸展を適切に行うことで、小胸筋の過緊張や短縮を防ぎ、

肩甲骨や胸郭の自然な動きを取り戻すことが可能です。

この関係を理解し、日常生活やトレーニングに応用することで、

身体全体の機能向上と健康維持に寄与します。

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